a41.葛藤を生む自宅療養生活 その14

MCTD

6月18日、X病院へ検査来院した。
先週の誘発筋電図検査の結果説明と通常検査
を実施する為に来院。
先週の検査は筋症と痺れと震えの特定を目的
として実施したが、何か結果から進展はある
のだろうか?

朝1に脳神経内科を受診。担当のK先生から
検査結果の説明があった。
結果は
「両手両足の末梢神経にダメージがあり
数々の障害を引き起こしている」との事。
これによる症状は
・運動神経障害:筋力低下、筋肉が痩せる
・間隔神経障害:しびれや痛み、感覚の消失
が起こる。
今の状態に合致しており、MCTDの進行で
起こっていると考えられる。
脳神経内科では、T先生(タカちゃん先生)
と有効な治療法を考えながら対応していく
とのことだった。
MCTDで難病判明の時もショックだったが
今度は、末梢神経にダメージとは・・・

「その神経のダメージは治るのでしょうか」

「傷んでいる神経の場所で、修復の可否が
決まります。神経は電気の配線と同じで
神経を覆っている被覆であれば、修復は可能
ですが貴方の場合は神経の信号を伝える心線
自体に病気によるダメージが拡がって修復は
不可能です。
両手両足にダメージがあり、今は右手手首
部分がもっとも酷い。
今後、これ以上悪化しない様な治療を行なう
必要があります」

とのことだった。
機械なら配線を新品に交換すればいいが、
人間の体はそうはいかない。
仕事で長年電気修理をやってきた自分には
分かりやすく絶望的な答だった。
最近、痺れや震えが酷くなってきている。
もし病気の進行で状態が悪化しているなら
「このまま進行すると歩けなくなるのか?」
と嫌な考えが脳裏をよぎったが、とても
怖くて聞けなかった。

今後の治療は、脳神経内科の検査結果から
T先生とK先生が詳細を詰めた治療になり
この後リウマチ内科で説明があるとの事。
病気の進行を抑えたり、症状を和らげる方法
を中心に考えてくれているとの事。

脳神経内科からリウマチ内科に移動。
タカちゃん先生から、現状の状態説明と
今後の治療方法について説明された。

「今の状態はMCTDに多発性筋炎が合併
していて、多発性筋炎の難病登録が必要」
ということ。
多発性筋炎とは、筋肉低下や筋肉の萎縮を
きたす病気で指定難病50だ。

治療方法については、
「今まで副腎皮質ステロイド薬(プレドニン)
→免疫抑制薬(セルセプト)を用いて治療を
行ってきたが、多発性筋炎に対しては効果が
認められていない為、免疫グロブリン製剤を
使用する治療を行なったらどうか」と説明を
された。
 免疫グロブリン大量療法という治療方法は、
5日間入院し点滴を行なう治療で筋炎を改善
させる事ができる場合があるとの事。
ただし、5日間にかかる費用は約150万円。
軽自動車1台分の高価な点滴。ビックリだ。
一般3割負担だと45万?・・・だから
多発性筋炎の難病登録が必要になるわけだ。

「それ以外の方法はないのですか」
と思わず聞いてしまった。
まだ試してみる価値がある飲み薬はあるが、
現状から最も病気の進行を抑えて効果がある
方法は免疫グロブリン大量療法との事だ。
あまり後回しにすると病気が進行するので
早い方がいいとの事だが費用から即答できず
2週間飲み薬を試してみる事になった。

奥様とどうするか相談しながら帰宅したが
「治療って1度で済むのだろうか」
「実際費用はいくらかかるのだろうか」
先生に聞かないと判らない疑問が浮かんで
判断ができなかった。

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